保存図書館/解体終了
九州で初めての大学図書館
九州最初の大学図書館として、大正末期創設の法文学部本館(後の応力研生産研本館)と対をなす建物です。関東大震災以後の初期鉄筋コンクリート造建築で、正面は半円ヴォールトの斬新なデザインに、玄関ホールの大胆なアーチ構造は、当時の時代性を代表するシンボルです。砂砂利を混ぜたコンクリートの風合い、渦巻き文様のデザインモチーフなど、倉田謙設計の個性的な建築です。
物件情報
構造規模 | RC造、階数4 |
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建築面積 | 1,261㎡ |
延べ面積 | 3,068㎡ |
竣工年 | 1925年 |
状態・コメント | 鉄筋コンクリート造であるが、耐震性が不足し、構造体が著しく劣化しているため、耐震補強改修が必要である。 |
今後の取り扱い | 評価C/解体方針。構造的な劣化が著しく、利活用が困難と思われるため、ファザード保存・記録保存等を含めた取り扱いを検討する。 以下の手順を踏んだ上で建物を解体する。 ①解体する建物を広く公開する(建物の情報・活動歴史の紹介、解体前の撮影会等開催) ②記録保存を適切に行う(映像記録、3次元測定、部材保存) ③研究利用を行う(研究上、価値があるものを対象) |
参考文献:「平成24年度 九州大学箱崎キャンパスにおける近代建築物の調査」、「福岡の近代化遺産」
- 経済産業省による「近代化産業
遺産群 続33」に登録された建物 - 平成24年度九州大学箱崎キャンパスにおける
近代建築物の調査において評価をうけた建物 - 更地化されたエリアまたは
現在更地化が進んでいるエリア - 近代建築物の調査において
評価をうけたが解体された建物