旧・工学部本館/評価A・保存活用予定
ディス イズ ザ・九大。
受験雑誌の表紙を飾るなど、本部と並ぶ九州大学の代表的建築物です。東大といえば時計台の安田講堂のように九大といえばこの本館といえるでしょう。工学部だけでなく九州大学全体の象徴であり、卒業生の記憶のシンボルです。
シンボリックなスクラッチタイルの意匠、ライオンの雨桶フード、玄関の持ち送りに施されたコンドルのレリーフやステンドグラスなど、各所に見所があります。4階会議室は昭和天皇来学の玉座として設営され、壁面の絵画も一見の価値があります。これまで多くの学者を育てた歴史的意義の大きい威風堂々とした名建築で、まさに倉田謙氏の一番の代表作といえます。
物件情報
構造規模 | RC造、一部SRC造、階数5/B1 |
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建築面積 | 3,048㎡ |
延べ面積 | 10,324㎡ |
竣工年 | 1930年 |
状態・コメント | 鉄筋コンクリート造であるが、耐震性が不足し、構造体が劣化しているため、耐震補強改修が必要である。 |
今後の取り扱い | 評価A/九州大学を象徴する極めて評価の高い建築物で近代建築物活用ゾーンとして保存・活用を前提とする。 |
参考文献:「平成24年度 九州大学箱崎キャンパスにおける近代建築物の調査」、「福岡の近代化遺産」
- 経済産業省による「近代化産業
遺産群 続33」に登録された建物 - 平成24年度九州大学箱崎キャンパスにおける
近代建築物の調査において評価をうけた建物 - 更地化されたエリアまたは
現在更地化が進んでいるエリア - 近代建築物の調査において
評価をうけたが解体された建物